私の音響・防音仕様の特長

私の経歴は、プロフィールページに概要を記載したように異色です。少なくとも取引先の建築会社や防音材メーカー、音楽教室(親戚も含む)の経営者に比べると、例外的です。

それは、都市計画・まちづくり業務の技師(設計コンサルタント)だったので、建物のリフォーム、防音設計などは未経験でした。建築・都市計画の分野は細分化されており、専門外の業務は勉強もしないし、実務を担当することは全くありません。しかも、私はニュータウンや既成市街地の再整備計画づくりが本業でした。

それが、自分のマンションを保有したことが契機となり、生活防音や木造住宅・音楽室の音響・防音設計から多岐にわたる建物コンサルティング業務を行う自営業の道へ。

音響学会・建築学会および材料メーカー、公団・建設省関係の資料を読み漁り、自分に必要な知識やデータを抜粋しました。取引先の製品や現場のデータ、実験室での音測定資料など、入手できるものは貪欲に集めました。足りないものは、ネット上にある大手メーカーの実験データ、個人ユーザーの計測データから専門業者の失敗事例、欠陥商品の事例まで集めました。(※現在では削除されて入手できない資料もあります)

取引先建築士が見つけた製品や特注品の活用方法を独自に開発して、自分の設計仕様・施工要領に加えました。この点では、私の頭は比較的フレキシブルだと言えると思います。

最大の特長は、メーカーのデータは鵜呑みにしないで、担当現場の計測結果や依頼者の体感を重視して、机上の理論や製品の透過損失・吸音効果などを補正したことです。それが、現在の薄型防音設計の根拠になっています。ここまでの到達点で約26年が経過しました。

東日本大震災の直撃を受けた福島のマンション防音設計も経験しました(その現場は現在も無事です)。

木造防音の最新技術を追求する

木造住宅と木造防音室の防音設計の最新技術は音の制振・絶縁・減衰機能を高める仕様・構造を構築することを目的としています。 業界では素材・構造体の周波数特性とともに軽視されていた分野です。 特に木造に適した薄い防音対策を追求してきた事例や方法論について考察します。

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