プロフィール
【はじめに】
平成7年(1995年)の夏から自力で「防音設計」を学び始めました。それは自分で購入した自宅の分譲マンションの遮音性能に大きな問題があり、原因を究明する課題に直面したことが契機でした。
そのマンションを設計した建築士にヒアリングしたところ、全く防音設計を理解していないだけでなく、基本的な知識も持っていないことが分かり、市販されている遮音設計マニュアルや建築学会の資料などをもとに独学で原因を突き止めました。
主な原因はスラブの遮音欠損とGL工法、天井軸組下地の直付けによる共振・固体音伝播でした。戸境壁にも一部GL工法が使用され、排水音も伝播していました。まったく生活騒音の防音対策を考慮していない構造だったのです。
*スラブの遮音欠損の理由は、当時のマンションで採用されていた工法でCD管(電話・電気配線等の束を納める配管)が埋め込まれていたため、その分、スラブ厚が薄い箇所で性能不足が発生するためです。
しかも、建築会社や設計事務所に属する建築家や建築士が、防音設計を知らないだけでなく、市販の遮音設計マニュアルすら読んだことがないという事実に驚かされました。現在も建築業界だけでなく、自称専門業者やリフォーム業者そのものが、防音設計を理解していないという状況は重大な問題です。
防音材を販売している通販業者は論外であり、誇大広告を垂れ流しており、悪質な防音室の専門会社も多く、ネットのキーワード検索で上位を占めている状況は看過できません。
*典型的な誇大広告の実例:貼り付けるだけで対処できるマンション天井防音、面密度の低い遮音シートなど沢山の怪しいウェブページがネット上に流れています
【防音設計の最新技術の開発】
無駄に分厚い遮音構造、防音工事は一般的な住宅(木造、マンションなど)、木造防音室には不要であり、費用対効果が低いものです。しかも、限られた生活空間を狭くします。音の周波数特性や素材の周波数帯別の透過損失(遮音性能)を考慮しない設計仕様は防音効果が低くなります。これらの問題を解決する防音技術が必要です。※木造ピアノ室
また、騒音発生・増幅のメカニズムおよび現場実例を分析しないと、有効な技術開発・対策は実現できません。
現在、本業の担当現場で適用している最新技術は、約10年前(2010年頃)に確立し、その後、さらに費用対効果や施工要領を更新してきました。(2020年12月現在)
今まで取り組んできたテーマは次のとおりです。
・部屋を狭くしない防音構造の実現
・共振を抑える二重天井及び二重壁の防音施工
・木造の床防音をコンパクトに構築する技術
これらのテーマに必要な技術が、絶縁・制振による音の減衰です。補完する遮音材・吸音材としては幅広い周波数帯において長期間安定した機能を保持する製品です。
私は、会社勤め時代を含めて、防音設計に関する実務・研究を26年以上続けてきました。現在、「防音職人」という屋号のホームサイト・ブログを運営しながら設計・コンサルティング業務を続けています。
設計仕様・コンサルティングの特長は「豊富な防音設計の経験」「優れた専用の防音材」「問題の分析力と処方箋」「段階的なフレキシブルな防音計画」「薄い防音構造」です。
【建築計画・防音設計・コンサルティングの実績】
会社勤め時代は、主に旧建設省・都市整備公団、東京都などの公的な住宅地整備やニュータウン関連のコンサルティング業務をしていました。その関係で遮音設計マニュアルは建設省・公団の標準仕様や建築研究所、試験研究所などの技術基準や整備レベル等を個人的に学びました。
自営業者として独立開業してからは、マンションや木造などの住宅に関する防音設計・対策立案業務を本業としましたが、主なクライアントは民間会社・音楽家・個人ユーザーなどに様変わりしました。次の表に概要を記載しています。
→参考記事:防音職人(note)
【私の性格・思考】
約束は守ります。
セールストークは好まないので、しませんが、多少の手前味噌で自分の実績を説明することはあります。
元々研究者タイプなので、営業行為は得意ではありませんが、レスポンスは早いです。
一方、約束を守らない人、背信行為をする人には厳しく対応します。理由もなく連絡が途絶えた人の再相談は応じません。コンテンツの無断流用など著作権侵害は反社会行為として認識しています。
契約金額の大小よりも信義を重んじて行動しますので、誠実に先に手を挙げていただいた人を優先します。