音の主成分と対策の内容
購入した防音材の効果がない、防音工事を専門業者に依頼したが、かなり音漏れが有るという相談をいただくことがあります。
その主な要因の一つに、「騒音など音の主成分の周波数と対策の構造がマッチしていない」ということがよくあります。
通販サイトの業者は、悪意がなくても自社製品がある音に効果があったことを拡大解釈して、マンションの二重天井やGL壁にも効果があるかのような誇大広告をします。そして製品の購入者は「防音材は効果がない」と失望します。
また、軽量音と重量音は音の主成分もレベルも異なります。軽量音にしか効果のない防音材を敷き詰めても、大人の足音や体重の大きな子供の衝撃音には殆ど防音効果が出ません。
使用する防音材と対策構造がマッチしないと費用対効果は低くなります。製品の販売業者や防音設計の基本を知らない建築業者は、素材の周波数特性やコインシデンス、遮音・制振・絶縁・吸音という構造的な仕組みを理解していません。
実際の木造住宅やマンションでの実務経験がないのに、防音材を販売するだけでは技術的なストックや経験値は生まれません。無駄に営業年数を稼いでいるだけです。
専門的な課題や具体的な設計・施工の要望を無料相談、情報掲示板で求めても無理です。販売業者のQ&Aの事例を鵜呑しても問題は解決しません。防音設計は奥深く、様々な経験値を積み重ねながら、試行錯誤をしながらバージョンアップさせて行くものです。一朝一夕で生まれるものではないです。
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