狭い木造ピアノ室の設計思想
狭い木造ピアノ防音室(音楽室)の音響・防音設計ほど専門家のレベルを見極める現場としてふさわしい事例はないと思います。
なので、小規模なピアノ音楽室の新築設計・施工を検討するには、まず専門業者に詳しい計画書(提案書)を作成してもらい、比較検討するのが上策と考えられます。
防音職人の担当現場には、約6帖から8帖程度の規模の依頼が多く、2023年もいつものように狭いという制約をクリアするためには、防音設計の基本方針として「木材・木製品の活用」が大きなテーマとなりました。
専門的な防音材は、むしろ、その引き立て役のような役割となり、見えない部分の主役と言えます。一般的な専門業者の設計手法は防音材が主役であり、資材費用の半分以上を占めます。
私(防音職人)の設計思想は、見える表層や下地構造は木材・木製品で構築され、内部の見えない部分は防音材の組み合わせによって、防音効果などの性能が決まりますが、木材などの一般建材と防音材の相乗効果が設計手法の肝です。
できる限り薄い構造体によって、狭い木造音楽室の構築を可能にする設計技術こそが私の思想なのです。
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